1.「エアコンの効率について調べる」前回の「お湯を沸かすのに得なのは、電気ポット?ヤカン?」
では、電気/ガスの効率を比較するのに、単純に、
「電熱線を発熱させたら、どの位の熱が発生するか」
「ガスを燃やしたら、どの位の熱が発生するか」を比較してました。
でも今回考えるエアコンの場合は、事情はちょっと複雑。
なぜなら、「エアコンの暖房」というのは、別に
電熱線を発熱させて、熱を「生み出して」いるんではなく、
「ヒートポンプ」で、熱を「移動」させてるから、です。
熱(ヒート)を汲み上げて(ポンプ)るわけですな。
このヒートポンプと言うのは、電熱線を発熱させたりとか、
石油を燃やしたりとかの、ある意味原始的?な方法と違い、
極めて効率が良いのが特徴です。
この効率を表す指標が、エアコンのカタログにあります。
これが
『COP』(Coefficient Of Performance)。
簡単に言うと、これは
「1kWhの電力で、何kWh分の熱量を取り出せるか」をあらわしています。
例えば自分がこのたび引っ越す先に付いてたエアコン
(
ダイキンのS28HTNS)は、暖房時COPが5.28。
つまり、
「1kWhの電力で、5.28kWh分の暖房できます」って事です。
実際の5倍以上のエネルギーの熱を得られるとは、
凄いっすなぁ。
…
で、電気自体の単価は、前回
「1kWhあたり、21円04銭と計算済み。
なので、これを踏まえたエアコンの暖房コストは、
21.04 ÷ 5.28 = 3.98[円/kWh]になります。
2.「石油ストーブの効率について調べる」1リットルあたりの灯油の熱量は、
36.8[MJ/L]。
最近は灯油も高くて、18Lあたり1800円だとすると、
灯油の場合の1MJ辺りの費用は、
2.72[円/MJ]。
(灯油の単価100[円/L]を、36.8[MJ/Lで割れば出ます])
で、単位をMJからkWhに変換すると、
9.78[円/kWh]。
3.「で、比較してみる」暖房にはガスストーブもあるし、ちょうどタイミング良く
前回の日記でガスの単価も調べてたので、
電気・石油・ガス、全部の単価を並べて書いてみます。
エアコン暖房:(1kWh辺り)3.98円
石油ストーブ :(1kWh辺り)9.78円
東京の都市ガス:(1kWh辺り)10.9円
東京のプロパン:(1kWh辺り)17.4円
広島の都市ガス:(1kWh辺り)17.1円
広島のプロパン:(1kWh辺り)14.3円 …
圧倒的にエアコンがお得です。
しかも、数倍~十数倍くらいのオーダーでお得。
もう、ガスファンヒーターとか、有り得ませんな。
(まぁ実際には数値に現れない良さとかはあるけど)
但し古いエアコンの場合、そんなに効率が良くない
可能性もあるので、アナタが今お使いのエアコンの
COP値は要チェック!です。
3.「ここで落とし穴」こんな具合で、圧倒的にお得な電気エアコンですが、
その武器である「ヒートポンプ」には、弱点があります。
それは、
「効率が、外気温に大きく左右される」事。
上の方で書いた「暖房時COPが5.28」と言うのは、
「外気温が7度の時」と言う条件付の数値だそうです。
で、外気温が下がっていくと効率はどんどん下がり、
氷点下くらいになると、ほとんど効かなくなるそうな。
(室外器に霜が付いて、熱交換が出来なくなるみたい)
なので、
昼間や寒すぎない夜間:エアコン
氷点下になる位寒い夜間:石油ストーブと使い分けるのが、一番賢そうです。
4.「ちなみに。」ここまで書いてきたのは、あくまで1kWh辺りの単価を、
電気/石油/ガスそれぞれ比較してきただけであって、
「実際、平均的な部屋を暖房するのにいくらかかるか」
については触れておりません。
っつーわけで、それを計算してみましょう。
一般的な部屋として、例えば10畳の部屋を想定すると、
部屋の温度を一定に保つための必要熱量は、
空気調和衛生工学会規格によると、10.8[MJ]の様です。
(正確には、185[W/m2]。
ココから引用しました)
単位をkWhにすると、
10.8「MJ] ÷ 3.6 = 3[kWh]この3kWhの熱量を発生するのに必要なコストは、
(つまり、部屋の温度を1時間保つのに必要な費用は)
エアコン暖房:11.9円
石油ストーブ :29.3円
東京の都市ガス:32.7円
東京のプロパン:52.2円
広島の都市ガス:51.3円
広島のプロパン:42.9円 …
まぁ、この「3kWh」って言う数字は、外気温やら、
家の構造(木造/鉄筋とか)によって変わるものなので、
あんまり上記の数字を鵜呑みにする事はできませんが、
とりあえず「大体」を知る事はできたかなぁ、と。
(多分「オーダーが違う」レベルでの誤差は無いかと)
エアコンを除けば、1時間暖房使ってるだけで、
30~50円位取られてくのかと思うと、落ち着かん…。
さらに実際は、
「まず、部屋の温度を上げるのにかかるコスト」もあるわけだからねぇ。
(計算したのは「温度を『保つ』のにかかるコスト」)
ご利用は計画的に。
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